「体外離脱能力者の創り方」という本を最近読んでみまして、ちょっと参考になる記述がありましたのでここで紹介いたします。
この本の筆者である一瀬氏によると、体外離脱が起こるための条件は
① 意識が目覚めている
② 身体が寝ている
③ 「脳のマイクロドライブ機能」が活性化している
の三つが同時に起こることと結論づけていました。
一つ目の「意識が目覚めている」というのは、寝ていても意識が感じられる状態の事を指します。
二つ目の「体が寝ている」とは、脳の運動中枢(四肢を動かす骨格筋に関する運動機能)が休止している状態です。
ここまでは至って普通でわかりやすいのですが、面白いのは三番目の「脳のマイクロドライブ機能」が活性化しているという記述です。
これは一体どういう事なのでしょうか。
一瀬氏は文中で、脳には大きく「マイクロドライブ」と「パワードライブ」の二つの機能があると述べています(同氏の造語です)。
パワードライブとは、「筋肉を使って体を動かす事」で、例えば体操の選手が行う実際の体操の演技がそれに当たります。
しかし、人間は実際に筋肉を使わなくても、どのように体を動かし、どのような演技をするのかを脳内でイメージすることが出来ます。
うまくイメージをする事ができれば、本番の競技でも肉体を使ってうまく演技出来るのです。
この人間の機能を筆者は脳のマイクロドライブ機能と呼び、「パワードライブ」と「マイクロドライブ」は密接に関わっていると述べています。
そして筆者は体外離脱(幽体離脱)の三番目の条件として、このマイクロドライブが活性化している、つまり「頭の中で体の動きをイメージする能力が高度に発達していなければいけない」と述べているのです。
私はこの主張にとても共感してしまいました。
なぜなら、私の経験上、幽体離脱にすぐに成功する人は、物事に対していろいろな想像を張り巡らすというか、とにかくイメージングの力が強い気がしていたからです。
逆に、幽体離脱に成功しない人は、他人の意見に流されて生きているような、想像力があまり強くないような人が多かったからです。
そしてさらに興味深いのは、筆者が「ほとんどの現代人はこのマイクロドライブ機能がとても低下している」と述べているところです。
理由については、詳しくは言及していませんが、私が思うにこれは現代社会が「デジタルかつビジュアルな世界」だからだと思います。
デジタルでビジュアルな世界というのは、誰かのイメージした世界を覗き込む事になるので、自分で想像をする必要がなくなるわけです。
すると、結果的にイメージング力が低下し、これが筆者の言うような「マイクロドライブ機能の低下」という結論につながっているのだと思います。
では、このマイクロドライブ機能を鍛えるのはどうすればよいのでしょうか。
筆者はここで瞑想を例に挙げています。
確かに、瞑想はイメージング力を向上させるのに大変有益な方法です。
しかし私は、「瞑想」と気取った言い方をするのではなく、常日頃からいろいろな想像をしてみることが一番だと思います。
例えば、自分が朝通勤する様子を頭の中で想像してみましょう。
その際にはただ漠然とイメージをするのではなく、自分の体のどの筋肉をどの程度使って、どのように自分の体を動かすのかを事細かに想像して自分の通勤状況を脳内でイメージングしてみましょう。
やってみると、かなり脳が疲れるのがわかるかと思います。
しかし、このような想像のトレーニングを続ける事によって、マイクロドライブ機能は確実に鍛えられていきます。
皆様もぜひ、お試しください。