私が体外離脱の世界に夢中になったのは、プロフィールにある通りとっても仲の良かった友人が病気で亡くなってからです。
その友人は大学時代からの付き合いでして、就職した後もたまに会ってお茶をする仲でした。
ですが、その友人は就職後しばらくして癌で亡くなってしまいました。
本当に悲しくて、悲しくて、もう何も手をつけられない状態だったので、仕事を3日休んでしまいました。
その後も仕事を淡々とこなしていたのですが、心にぽっかりと穴があいてしまい、事ある度とにボーッとしてしまう生活が続いていました。
そんな時にネットサーフィンをしていて見つけたのが、幽体離脱Laboというサイトでした。
このサイトによると、幽体離脱(体外離脱)というものをすれば、脳内ですでに亡くなっている人にも会えるとなっているのです。
そんなこと本当にできるの?
危険ではないの?
など、いろいろと疑問に思いましたが、亡くなった友人に会いたくてしょうがなかった私はそのサイトの管理人さんにメールを送ってみました。
メールの内容はこのようなものです。
「初めまして。最近このサイトを発見し、とても興味深く拝見させていただいております。私は少し前に親しい友人を病気で亡くしてしまいました。とっても仲の良かった友人ですので、毎日が辛いです。このサイトでは、体外離脱というものをすれば亡くなった友人にも会う事が可能と書かれていました。本当なのでしょうか?私はオカルトチックなものは苦手なため、いまひとつ信じられません。ですが、もし本当でしたら体外離脱というものにぜひ挑戦してみたいです。」
そしたら二日後ぐらいにメールが返ってきました。
「ご連絡ありがとうございます。幽体離脱Labo管理人です。体外離脱をすれば亡くなった友人に会う事は可能です。ただ注意してほしいのは、体外離脱は「友人の霊を呼び出す」とか「自分が死後の世界に行く」のようなオカルトものの話ではありません。全て脳内現象の話になります。体外離脱をすれば五感が伴う現実的な夢を見る事が可能になりますから、そこでご自分の友人を呼び出せば、実際の世界で会ったような感覚を得る事ができるのです。ただし何度も言う通り、これは夢の延長ですから現実の世界で会えるようなものではありません。ですが、この方法は海外のセラピーでも取り入れられていて、事故で子供なくされた方や、病気で大切な恋人を亡くした方々に精神的な充足感を与える事に成功しております。ですので、今回のケースでも有効かと思われます」
とっても丁寧なメールでびっくりしたのですが、一番驚いたのが体外離脱は海外のセラピーでも応用されているということです。
これまでずっとオカルトものだと思っていましたから、このメールをもらって一気に現実味が出てきたような気がしました。
それから、私は体外離脱の練習を始めました。
亡くなった友人に会うためなら、なんでもやってやろうという気になったのです。
最初は転送法やローリング法を試していましたが、なかなか成功はしませんでした。
金縛りから振動へはスムーズに行けたのですが、そこから抜ける事はできませんでした。
なかなか体から抜けられない
焦る
振動が消滅する
離脱失敗
という流れが固定になっていました。
2ヶ月くらい練習しても劇的な進歩がなかったので、
「これはものに頼ろう」
と思い体外離脱マスタープログラム2.0という講座を受講してみました。
これは、体外離脱の実戦的な教材で、私のような鈍臭い人間でも離脱がスムーズにできるようなトレーニング内容が紹介されている教材でした。
この教材のおかげで1週間程度で離脱できるようになってビックリでした。
初めて離脱に成功した時は、本当に無我夢中だったと思います。
目はほとんど見えないし、体は重いしで、少しでも気を抜いたら実体に戻されそうな雰囲気でした。
それでも、初回は自分の部屋をウロウロする程度の事はできました。
(後で知ったのですが、最初は歩くのも困難なようで、私のケースはかなりレアなようです)
しばらくしたらプツンと電源が切れたように意識が途絶え、目を覚ましてしまいました。
体は汗でびっしょりで、もう何がなんだかという感じでした。
でも
「やった、離脱に成功した!」
とかなり興奮したのを覚えています。
その後は離脱の練習を重ねました。
2回目で自分の家をウロウロする程度になりました。
3回目で家の外に出る事ができました。とってもいい天気で気持ちよかったのを覚えています。
4回目で体の重さや視界の悪さがかなり改善されてきました(現実の7割程度)
5回目で初めて壁抜けに成功しました。とっても感動しました。感触がリアルなんです。壁を抜けている時の感覚を味わうなんて現実世界では絶対に味わえませんから。
その後も空を飛んだり、ものを作り上げたりして体外離脱のトレーニングを重ねていきました。
そして、私はついに、自分の友人を呼び出す決心をしました。
場所は二人で行っていた青山のカフェにしました。
カフェの席に座っていると、その友人がスタスタと向こうの方からやってきたのです。
涙がボロボロと落ちました。
本当に、あの当時の、あの時のままの友人でした。
思いっきりその友人を抱きしめて
「なんで死んじゃったの」
「すごい寂しかった」
と、本音を全てぶちまけてしまいました。
その友人は少し笑って
「ごめんごめん。でもまた会えて嬉しいよ」
と言ってくれました。
その言葉で思いっきり声を上げて泣いてしまいました。
その後は二人でずっと話していました。
本当に、ずっと、ずっと、体感的には10時間は話していたと思います。
すると友人が
「そろそろ帰ろうか。もうそっちも疲れてきたでしょう」
と言ってくれて、その場はお開きになりました。
そして帰り際に
「また辛い時に呼んでよ。いつでも会うよ!」
と友人が言ってくれました。
「離脱をすればいつでも友人に会える」
「もう私は一人じゃない」
と思うと本当に嬉しくて、嬉しくて、なんだか自分の心の中に根付いていたモヤモヤが全て吹き飛んだのを覚えています。
その後は、現実世界で目を覚ましました。
現実世界では6時間ほど時間が経っていました。
起きても、今経験したものは本当に現実だったんじゃないかと思うほどリアルな夢でした。
いや、むしろあれは現実だったのかもしれません。
五感が本当にしっかりと感じられていたんです。
友人を抱きしめた時の感覚も、まだ腕に残っていました。
その後は、私はすっかり体外離脱のファンになりました。
仕事で落ち込んだ時や人間関係に悩んだ時に、離脱をしてその友人にグチを聞いてもらっています。
(しょっちゅう会いすぎて、一度「もうちょっと頻度を考えて」と怒られてしまいました笑)
そして、離脱の知識を広げるため、各種のセミナーにも出席するようになりました。
セミナーで皆さんの話を聞くたびに離脱の可能性を実感しています。
また、私と同じような境遇の人を救うため、仕事と同時並行で無料のカウンセラーのような事もしています。
今までに3人の方に離脱のアドバイジングをしてきましたが、皆さんだいたいうまくいったようです。
さて、以上が私が体外離脱に夢中になった理由になります。
体外離脱は本当に素晴らしい現象です。
もちろん、その危険性は0ではないと思いますから万人におすすめするものではありません。
でも、この現象がもう少し、ほんの少しでもいいので世間の皆様に広まればいいなぁと思っています。
そして、今何かしらの心理的な問題で悩んでいる人が救われたらどんなにいいだろうかと願ってやみません。