20代後半の男性からの投稿です。
私は昔からオカルトに関して非常に興味深く感じていました。しかし、幽霊が見えるわけでもオーラを感じるわけでもありません。しかし、ネットで幽体離脱のことを知り、寝る前の余興として試してみることにしました。開始して数日は、なにひとつ変化なく熟睡する毎日でした。
ところがある日、突然効果が表れました。おそらくその日、イヤホンをして周囲の雑音を遮断したことにより、なにかしら効果があったのかもしれません。
耳の周囲に音が聞こえました。それはまるで嵐の中に取り残されたような、凄まじい轟音でした。瞼は閉じていましたが、部屋の景色が明確に見え(あるいは想像できるといった方が正確かもしれません)、私の身体の上に人の存在を感じました。部屋の景色は見えるのに人の姿は見えない矛盾――私はネットに書かれていた対象を具現化する方法として、強く存在を念じました。やがて目の前には私自身が浮いていることがわかりました。
私の肉体から分身まで光の筋が導かれました。数十分のあいだその状況が続きましたが、突然意識が明確になりました。瞬間、私はその分身に取り込まれ、その分身が私自身になりました。するとそこにはもうなんの違和感もなくまさしく現実のようになりました。
世界観は現実とまったく同じでしたが、私の足は地につかず宙に浮いていました。しかもドアを開けることに手を使う必要がなく念じるだけで開けることができるのです。そこでもしや、と私は思いました。試しに手に刃物を念じてみると自身の手がまるで刀のように変化しました。そこらへんの物を切り刻んでみると簡単に切ることができました。
それから外に出てみると人の姿はありませんでした。空を飛べるのであちこちに飛びまわって確認してみましたが、人は一切いません。ただあらゆる色のオーブが飛び交っており、現実の世界とまったく同一なのにそこだけが奇妙でした。
数時間程度その不思議な世界を漂っていると、急に目の前がおぼろげになり、一気に意識が引き戻されました。そしてはっとしたときにはベッドの上に仰向けで寝ていました。壁の時計を見てみると、まだ0時で、就寝に入ってから数十分しか経っていませんでした。
当サイトでは皆様の幽体離脱体験を募集しております。